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「出世しない」が勝ち組で幸せな選択と言える理由

「出世しない」という選択がなぜ勝ち組で、幸せな生き方とされるのか。
この記事では、出世しない生き方のメリット・デメリット、さらにその選択をした人が取るべきアクションプランまでご紹介します。
なお、ここでの「出世」とは、管理職に就き、人をマネジメントする立場になることを指しています。

目次

出世しない生き方が「勝ち組」や「幸せ」と言われる理由

出世に伴う負担が報酬に見合わないことが多いため

出世によって責任や仕事量が増える一方で、その負担に見合う報酬を得られないケースは少なくありません。

管理職になると、チーム全体の成果や部下の指導・管理などの責任が加わり、精神的なプレッシャーも増大します。

たとえば、私の勤務する会社では、リーダークラスで月2万円、マネージャークラスで月5万円ほどのマネジメント手当が支給されていますが、管理職への昇進で収入が1.5〜2倍に増える例は稀でしょう。

私自身、現在の会社で5年ほど管理職を務めましたが、手当以上に仕事量やプレッシャーが増えた結果、最終的にマネジメント職を降りる選択をしました。
その後、会社内に用意されていたスペシャリストとしてのキャリアパスに切り替えたことで、収入面の影響を最小限に抑えながら心身の負担を軽減することができました。

現在は専門スキルを深め、スペシャリストとして会社に貢献していますが、管理職の肩書や収入に縛られない働き方により、以前よりも仕事に充実感を感じられています。

「収入や肩書を追い求めるよりも、心身の健康を優先した自分に合った働き方を選ぶこと」
この選択こそが、幸福な働き方を見つけるポイントではないかと考えています。

収入を増やす選択肢が多様化しているため

ここ数年のIT技術の進化や働き方改革、副業の普及が進んだことで、会社での出世や昇給に頼らず収入を増やす手段が格段に増えています。
これにより、「会社で昇進しなければ収入が増えない」という従来の固定観念は薄れつつあります。

たとえば、オンラインプラットフォームを活用して、自分の専門スキルや知識を販売する機会が広がっています。
プログラミング、デザイン、ライティング、語学指導など、多岐にわたるスキルが需要を集め、これらを副業などの活動として収益化することが可能です。
さらに、コンテンツ販売やYouTube、SNSを活用した収益化も多くの人が取り組んでいます。
加えて、クラウドソーシングサービスの普及により、短期的な案件から長期的なプロジェクトまで、幅広い仕事を選べる環境が整っています。

会社での昇進や人事評価に縛られることなく、自分の得意分野で収入を増やすチャンスが手に入ります。
こうした選択肢の拡大は、単に収入を増やすだけでなく、自分の価値観やライフスタイルに合った働き方を実現する助けにもなります。
「好きな仕事を選びたい」「家族との時間を大切にしたい」「田舎で暮らしながら収入を得たい」など、多様な希望に応じたキャリアを築きやすくなりました。

会社での出世や昇給だけに固執する必要がない時代です。
自分のスキルや情熱を活かし、自由な働き方を選べる環境が整っている今、出世以外の道を目指す・挑戦する価値は十分にあるといえるでしょう。

出世しないことのメリット

自分の時間を確保しやすい

出世をしない選択をすることで、自由に使える時間を確保しやすくなります。

管理職のように部下のマネジメントや会議、目標達成のための調整業務などに時間を取られることがなくなるため、比較的早く退社できる可能性が高まります。

その結果、余暇を充実させる選択肢が広がります。
たとえば、副業を始めて新たな収入源を築いたり、趣味に打ち込んで人生を豊かにする時間を確保したりすることが可能です。
また、家族との時間を大切にしたい人にとっても、この自由な時間は貴重です。
自己研鑽のための勉強やスキルアップに集中することもでき、今後のキャリアやライフプランに役立てることができます。

時間は有限です。
その貴重なリソースを、より自分の価値観やライフスタイルに合った活動に充てられるのは、出世しない生き方の大きなメリットの一つといえるでしょう。

職場でのストレスが軽減される

出世に伴う責任や業務負担が減ることで、職場でのストレスが大幅に軽減されるでしょう。

管理職になると、部下の指導や育成、上司への報告・折衝、さらにはチームの目標達成責任が増えます。これらに加え、部下のトラブル対応やモチベーション管理といった人間関係の悩みも加わるため、精神的なプレッシャーは少なくありません。

私自身も5年間ほど管理職を務めた経験がありますが、スペシャリストに転向した際、「同じ会社で働いているのに、役職が違うだけでここまでストレスの感じ方が変わるのか」と驚きました。
スペシャリストとして自分の仕事に集中できる環境は、責任の範囲が明確で、より快適に働けます。

ストレスを減らすことで、心身の健康を維持しやすくなる点は、働くうえで非常に重要なメリットです。

自分らしさを活かしたキャリアを追求できる

出世をしない選択は、自分らしさを大切にしたキャリアを追求できるようになります。

管理職としてのスキルよりも、自分が得意とする専門スキルや興味のある分野に集中することで、より深い知識や経験を積むことが可能です。
自分の仕事が他の誰かにはできない「強み」となり、会社内外での価値が高まる可能性があります。

また、管理職ではなく、スペシャリストやプロフェッショナルとしてのキャリアを目指すことで、自分が情熱を注げる分野で評価を得ることができます。
このようなキャリアを追求することは、肩書きや年収だけでは測れない充実感をもたらすでしょう。

さらに、キャリアの選択肢が広がる今の時代では、出世に固執せず、フリーランスや起業といった道を選ぶ人も増えています。
こうした選択肢を自由に追求できるのは、自分らしい働き方を重視する人にとって、大きなメリットといえるでしょう。
私はあくまでもサラリーマンとして生きていくなかで主体的にキャリアを築いていくスタイルを推奨しています。

出世しないことのデメリット

給与が上がりにくい傾向がある

多くの企業では、昇進が昇給と密接に結びついています。
特に、管理職への昇進は給与の大幅なアップを伴うケースが多く、その分昇進しない選択は収入面での停滞リスクを抱えることになります。

出世を選ばない場合、一定の年数を経ても給与がほとんど変わらない可能性があり、長期的な収入の伸び悩みが課題となるでしょう。

将来的にライフステージの変化(たとえば結婚や子育て、老後資金の準備など)に備える際に、収入が増えないことで選択肢が制限される場面も出てきます。
このデメリットの対策は追ってご紹介します。

職場での評価が低くなる場合がある

出世を目指さない選択が、職場での評価に影響を与えることもあります。
特に成果主義や競争が激しい企業では、「出世=やる気・意欲の表れ」とみなされる傾向が強いため、昇進を拒否する姿勢が「消極的」「成長意欲が低い」と判断される可能性があります。

また、出世を目指さない理由が正しく理解されない場合、上司や同僚から「仕事に熱心ではない」と誤解されることもあるでしょう。
これにより、人事評価やキャリアパスに悪影響が出るリスクが考えられます。

こうしたデメリットを回避するためには、自分の選択が消極的なものではなく、あくまで自身のライフプランや価値観に基づいた積極的な選択であることを周囲に伝えることが大切です。

たとえば、スペシャリストとしての目標や貢献の方向性を具体的に示し、定期的に成果をアピールすることで、自分の価値を明確に表現することが求められます。
また、会社への貢献度を高めることで、出世以外の形で評価を得る道を模索することも有効となるでしょう。

出世しない生き方を選ぶ人が取るべきアクション

「なりたい自分」を明確にし、行動計画を立てる

出世しないと決めたのであれば、自分がどのような人生を送りたいのか、具体的なビジョンを描くことが重要です。

「なりたい自分」を明確にすることで、人生の指針が定まり、その選択がポジティブなものになります。

たとえば、「ワークライフバランスを重視して、家族との時間を増やしたい」「趣味や地域活動に力を入れたい」「好きな分野でプロフェッショナルになりたい」など、自分が大切にしたい価値観や目標を洗い出しましょう。

目標を洗い出したら具体的な行動計画を立て、少しずつ目標に向かって進むことで、日々の充実感を得られると思います。

行動計画を立てる際は、短期的な目標(1年以内)、中期的な目標(3〜5年)、長期的な目標(10年以上)に分けて設定することをおすすめします。
また、目標を達成するために必要なリソースやスキルを明確にし、それを習得するためのステップを設けることで、計画がより現実的になります。

スペシャリスト路線を目指す

会社内に「スペシャリスト」や「プロフェッショナル」など、管理職以外のキャリアパスが用意されている場合、その道を目指すのも一つの有効なアクションです。
私は今の会社でそのルートを選択しました。

特定の分野に特化し、高い専門性を身につけることで、管理職に就かずとも会社内外で評価される存在になることが可能です。
スペシャリスト路線は、昇進を目指すキャリアとは異なり、自分の得意分野や興味のある領域に集中できる点が魅力です。
エンジニア、マーケティング、データ分析など、ニーズの高い分野でスキルを磨くことで、会社におけるポジションを確立することもできるでしょう。

さらに、スペシャリストとしての評価は転職市場でも有利に働きます。
他社でのキャリアの可能性を広げるだけでなく、フリーランスとして独立する際の強力な武器にもなるでしょう。
継続的に学び、新しいスキルや知識を取り入れる姿勢を持ち続けることが、成功のカギとなります。

副業やスキルアップに注力する

出世を目指さない分のエネルギーを、自分への投資や副業に振り向けることで、収入やスキルの幅を広げましょう。

複数の収入源を持つことは、経済的安定をもたらすだけでなく、会社への依存度を下げ、より自由な働き方を実現する助けとなります。

スキルアップにおいては、Udemyなどのオンラインセミナーを活用して新しいスキルを習得するのがおすすめです。
資格取得や英語などの語学スキル向上も、収入やキャリアの幅を広げる有効な手段です。
特に自分の専門分野に関連するスキルを伸ばすことで、より競争力のある存在になることができます。

副業の選択肢は多様で、自分の興味やスキルに合わせたものを選ぶことができます。
たとえば、ブログ執筆、動画編集、プログラミング、コンサルティング、アートやハンドメイド作品の販売などがあります。
ITの進化により、オンラインプラットフォームを通じて副業を始めるハードルが大きく下がっています。
現段階では自身の会社で副業が禁止されているという方も多いでしょうが、その場合でも取り組めることはあります。

副業についてはこちらの記事を参考にしてください。

まとめ

出世しない生き方を選ぶなら、その選択を成功に導くためのアクションを積極的に取ることが大切です。

「なりたい自分」を明確にし、計画的に行動すること、スペシャリストとしてのキャリアを追求すること、そして副業やスキルアップで経済的な自由を得ることにより充実した人生を築いていけるでしょう。

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